ルドンの黒
Bunkamuraで「ルドンの黒」展、見てきたよ。
もっと薄気味悪い、倒錯したテーマを予測していたのだけど、
やさしくて孤独で大人しい人が、夕べ見た不思議な夢の話を
聞かせてくれているような作品ばかりだった。
きれいな夢、不思議な生物が登場する夢。
現実が遠くにあるような絵。
高校時代に、国語の先生がわたしと友人にルドンの絵を
見せてくれたことがあった。
たぶん、ルドン。
なんで見せてくれたのかは、全く覚えていない。
女性が目を閉じて、口のうえに人差し指を添えて、
Shhhhというジェスチャーをしていて、
女性は木の一部になっていたように記憶している。
ダフネにしては落ち着いているし、部分的に
記憶違いをしているかもしれない。
たぶん、「静けさ」っていう題名だったと思う。
当時、マグリットとクノップフに興味をもっていて、
特にクノップフの不思議さに惹かれていた。
でも、クノップフには屈折した淫猥さみたいなものも
感じていて、好きになりきれずにいたので、
ルドンのその絵を見て
「いいなあ、すごくいいなあ」
と思った。
でも、ルドンのその絵をちょくちょく探すのに見つからない。
一度見て、それからずっと頭の中で美化してきたから、
その絵を見つけても、
「え~?違う。これじゃない。」
と思うかも。
ここ10年くらいはずっとJWウォーターハウスが
ぞっこん好きだったんだけど(クリムトもいいよねえ)、
そろそろ次の出会いが欲しいなあ。


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